以前はボルダリングを楽しんでいた。けれど、妊娠や出産、仕事、家庭環境の変化をきっかけに、いつの間にかジムから足が遠のいてしまった。また登ってみたい気持ちはある。でも、前のように登れなかったらどうしよう。久しぶりに行くのは、少し気まずい。そう感じている方もいるかもしれません。
数か月でも、数年でも、ボルダリングから離れる時期があって大丈夫です。以前と同じ体力やペースに戻る必要もありません。戻ってきたその日から、今の自分に合った関わり方を始められます。
生活が変われば、続け方も変わる
毎日の生活は、ずっと同じではありません。妊娠や出産。子育て。仕事の忙しさ。家族の生活の変化。引っ越しや転職。自分自身の体調や気持ちの変化。それまで当たり前にできていたことが、急に難しくなる時期もあります。
自分のために使える時間が減り、ボルダリングの優先順位が下がることもあるでしょう。それは、続けられなかったということではありません。そのときの生活に必要なことを、優先しただけです。ボルダリングとの距離が変わっても、それまで登ってきた時間までなくなるわけではありません。
一度離れたからといって、やめたことにはならない
しばらく通えなくなると、「もうやめてしまった」と感じることがあります。けれど、毎週通い続けることだけが、続ける形ではありません。忙しい時期には離れる。生活が落ち着いたら、また登ってみる。少し続けたあと、再び休む。そのような関わり方があってもよいと思います。
ジムでは、「しばらく見かけないな」と思っていた人が数年後にふらっと現れる光景が、当たり前の日常です。ボルダリングは、一定の頻度で通い続けなければ戻れなくなる場所ではありません。また登りたいと思ったときが、戻るタイミングです。
久しぶりに行くのが気まずいと感じるとき
以前通っていたジムへ久しぶりに行くときは、初めて訪れるときとは違う緊張があります。スタッフに覚えられているだろうか。しばらく来なかったことを、どう思われるだろう。前より登れなくなっていたら恥ずかしい。
けれど、生活の変化によって通えない時期があることは、珍しいことではありません。久しぶりに来店された方を見て、スタッフが最初に感じるのは「また来てくださった」といううれしさです。通えなかった理由を説明する必要もありません。以前と同じように振る舞おうとしなくても大丈夫です。まずは店内の雰囲気を思い出しながら、ゆっくり過ごしてください。
前の自分に戻らなくても大丈夫
久しぶりに登ると、以前とは体の感覚が違うことがあります。前は簡単に登れた課題で疲れる。手に力が入りにくい。足の置き方を忘れている。高さを少し怖く感じる。以前の自分を知っているからこそ、「前はもっと登れたのに」と比べてしまうこともあるでしょう。
けれど、以前と同じところから再開する必要はありません。まずは取り組みやすい課題を選ぶ。一つ登ったら、しっかり休む。疲れを感じたら、その日は早めに終える。以前登れていたことを確かめるためではなく、今の自分の体の感覚を知るために登ってみる。
筋力は落ちているかもしれません。でも、一度覚えたバランスの取り方や体の使い方は、思っているより体が覚えています。「あれ、意外と動ける」「この感覚、懐かしい」。そんな瞬間に出会えたら、それで十分です。過去の自分に追いつこうとするのではなく、今の自分に合った登り方を探していけます。
短い時間から戻っても大丈夫
久しぶりに行くなら、しっかり時間を取らなければいけないと思うかもしれません。けれど、最初から長い時間登る必要はありません。店内の雰囲気を思い出すために少しだけ立ち寄る。取り組みやすい課題をいくつか登る。疲れる前に、その日は終わりにする。
一度の来店で、以前の感覚をすべて取り戻そうとしなくてもかまいません。「今日は、また壁に触れられた」。そのくらいの再開からでも、十分です。
妊娠・出産のあとも、関わり方を選べる
妊娠や出産は、体にとっても生活にとっても大きな変化です。それまで当たり前のように通っていた場所や、好きだった習慣から、一度離れざるを得ない時期があります。「またいつか、あそこに戻れるのかな」と思っても、以前のように動けない自分を想像して、少し寂しくなることもあるかもしれません。
出産後も、育児や家事に追われ、自分のための時間をつくることが難しい時期があります。毎週でなくても大丈夫です。長い時間でなくても大丈夫です。家族に子どもを見てもらえる日に登る。生活が少し落ち着いた時期から始める。自分の体調を見ながら、少しずつ動いてみる。再開する時期やペースは、人によって違います。
妊娠中や出産後の運動について不安がある場合は、無理に再開せず、ご自身の体調を優先してください。必要に応じて、医師へ相談のうえでご利用ください。
お母さんでも、妻でもない「私」の時間
家事や育児、仕事。誰かのために時間を使うことが多い日常の中で、壁の前に立つ瞬間だけは、一人の「私」に戻れる時間です。
「今日は登ること自体よりも、この空間に身を置きたい」。そんな理由で立ち寄ってもいい。自分のために、自分の体を使って、自分の心地よさを探す。子どものこと、夕飯の献立、明日の予定。それらをいったん脇に置いて、目の前の一手だけを考える時間があると、帰るころには少し気持ちが変わっていることがあります。
今の自分として、また始められる
ボルダリングから離れていた時間。その間には、仕事や家庭、子育てなど、それぞれの生活がありました。数か月後でも、数年後でも、また登りたいと思ったときが戻るタイミングです。
以前と同じ体力でなくてもいい。前と同じ課題を登れなくてもいい。同じ頻度で通えなくてもいい。一度戻ったあとも、毎週通い続ける必要はありません。行ける日に登る。疲れているときは休む。生活が変われば、また少し離れる。登りたくなったら、もう一度戻る。そのたびに、自分に合った距離を選び直せます。
リッジラインは、初めて来る方だけでなく、しばらく離れていた方も、それぞれのペースで戻ってこられる場所でありたいと考えています。通常利用であれば予約は必要ありません。ルールや登り方をもう一度確認したいときは、スタッフへ気軽に声をかけてください。シューズとチョークはレンタルでき、更衣室もあります。「また登ってみたい」と思ったときに、ふらっとお越しください。

