運動を始めても続かなかった。そんな経験があると、次に興味を持っても「どうせまたやめる」と考えてしまいます。
けれど、続かなかった理由を意志の弱さだけにしなくて大丈夫です。運動そのものではなく、回数や記録だけを目的にした方法が合わなかった可能性があります。
続けることを先に約束しなくていい
新しい運動を始めるとき、週に何回、何か月という計画を立てる人は少なくありません。それが励みになる人もいれば、負担になる人もいます。
ボルダリングでは、まず目の前の課題を一本見ます。次に使う手と足を考えて、実際に試します。続けられるかを決めるのは、そのあとで構いません。最初の目標は習慣化ではなく「もう一回やってみたい」があるかを知ることです。
富山市上冨居にあるリッジラインの通常利用は予約不要で、1時間利用があります。初回はスタッフが案内するため、やり方を知っている必要もありません。
最初の日に確かめたいのは、壁を見たとき少しやってみたいと思うか。一手を考える時間を面白いと感じるか。できなかったあとに動きを変えてみたいか。そのくらいのことです。
回数を数えるより、目の前の課題があるから動ける
同じ動きを決められた回数だけ繰り返すことが苦手でも、問いがあると体を動かせることがあります。
ボルダリングの課題には、スタートとゴールがあります。手だけでは届かないとき、足の位置や体の向きを変えます。見る、考える、試す。そのたびに使う動きが少し変わります。体を動かすことが、課題を解くための手段になります。
リッジラインでは、初めに「難しい」と感じた方が、一本、二本と登ったあとに「おもしろい」と話す場面があります。数字をこなしたからではなく、自分で一つ答えを見つけた喜びです。
すぐにゴールできなくても、足を置き直したり、ほかの人の動きを見たりできます。試している途中も、ボルダリングの面白さです。
自信がなくても始められる形で
運動が得意な人ばかりに見える場所へ入るのは、勇気が要ります。自分だけできなかったらどうしよう、と感じるのも自然です。
昨日より上手にならなくても、今日は別の足を試せた。それも一つの変化です。誰かより高く登ることだけが価値ではありません。
腕力だけではなく、足の位置や体の向きでも動きが変わります。自分の体の使い方に気づく面白さがあります。
痛みがあるときや体調がすぐれないときは、無理に登らないでください。
「楽しかった」を持ち帰る
運動を「やらなければならないもの」にすると、一度休んだだけで失敗したように感じます。趣味なら、またやりたくなった日に戻れます。
なかなかできない課題へ何度も挑戦し、最後に登れたときの喜びは、初心者にも経験者にもあります。できた本数より、自分で考えて一手を変えた時間が残ります。それが次に体を動かしたくなる理由になるかもしれません。
運動が続かなかった経験は、次も続かない証明ではありません。続ける計画より先に、一回の面白さを確かめる始め方があります。

